2008年12月9日火曜日

猫物語19

それから三日目が過ぎた朝のことです。

いつも通り出勤し、実家の前を通り過ぎ下り坂に差し掛かった時の事。
ふと反対車線に目がいった。
路肩に”白く”何かが横になっている。

しかし、出勤しなければならなかった私は、車を止めることも出来ず、
会社に着いてから、すぐに実家に電話した。

私の脳裏にはすでに「もしかしたら…」という予感がしていたからだ。
家には姉がおり、すぐに様子を見に行くということで、
会社を抜け出すことが出来ず、ぐっと気持ちを押し込めた。

電話ではここ何日か、朝方トイレに行くため、
外に出ると帰って来るのに時間が掛かると話していた。

それにしても、ちゃこは道路を嫌っているのか、
警戒心を持っていて、決して近づこうとせずにいたのに…
「何故?」と思いながらも、私の頭の中では朝見かけた”白い”物体はちゃこだと確信していた。

他にも以前飼っていた猫が病気や事故に合い死に際が近くなると、
私には、死を感じとる特異的なものがあるのか、
その場に自然と居合わせてしまうという不思議な体験が多い。

それはそうとこれは、何もかも私の身勝手さからきた事が全て原因なのだ。
命ある生物の一生を見守り育てることの重大さと責任を、
かわいい、好きだからで忘れていたのかもしれない。

「いや、忘れていたのではなく、見ない振りをしてきたのだ」。

実家に預ける事にしたときから…そうではない。
ちゃこがトイレを、「外でないとしないから」ではなく、
なんとか家の中のトイレを覚えさせ、外に出すべきでなかったこと。

外に出るということは、こういった危険性があるということを私は知っていた。
にもかかわらず…、わたしはまた同じ過ちをしてしまった。

心の片隅ではとにかく私の予感がはずれることを祈って、
帰宅する夕方になるのをただ待った。

続く…

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